米Fedora Projectは米国時間2008年11月25日,Linuxディストリビューションの最新版「Fedora 10」をリリースした。i386版,x86_64版,ppc版のインストールCD/DVDや,i686版およびx86_64版のライブCDなどのISOイメージをダウンロードページから入手できる。

 新機能として,グラフィカル・ブート・システム「Plymouth」を搭載。新しいカーネル・モード設定機能を利用し,ブート・プロセスの高速化を実現した。現時点では主にATI製のグラフィック・カード向けの機能だが,今後は対象範囲を拡大していく予定としている。

 仮想化に関しては,リモート・インストールやストレージ・プロビジョニングの機能を強化。仮想マシンの管理がしやすくなった。また,新しいセキュリティ機能「SecTool」では,セキュリティの監査や不備の検出を行える。

 ソフトウエア管理ツールの「PackageKit」には,コーデック・ソフトウエアをオンデマンドでインストールする機能を新たに追加した。このほかにも,無線ネットワーク接続の共有機能,サポートするWebカメラの増加,プリンタ処理の向上など,さまざまな機能強化を施した。

 統合オフィス・スイートは「OpenOffice.org 3.0」を同梱する。統合デスクトップ環境GNOMEは2.24.1を採用した。

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