米Facebookは米国時間2008年11月24日,スパム業者を相手取って起こしていた訴訟で勝訴したことを公式ブログで発表した。同社によると,カリフォルニア州サンノゼの米連邦地方裁判所は,Facebookのメンバーに大量のスパム・メールを送りつけていたスパマーに対して,損害賠償金8億7300万ドルを支払うよう命じた。スパム対策(CAN-SPAM)法に基づく賠償金額としては過去最高だという。

 Facebookは,「被告人が賠償金を全額支払えるとは考えていないが,今回の判決がスパマーに対する抑止力となることを期待している」と述べている。

 賠償金の支払いを命じられたのは,Adam Guerbuezと彼が運営するAtlantis Blue Capital社。米メディア(Internetnews.com)によると被告人はカナダ国籍で,8月14日にFacebookが提訴していた。

 今春よりFacebookサイト内で,マリファナを売りつけようとするメッセージや,性的内容の迷惑メッセージが急増したため調査したところ,被告人がFacebookのアカウントを悪用して,サイト内の会員にメッセージを送りつけていた。CAN-SPAM法は本来,詐欺的な電子メール・マーケティングの規制を目的としているが,今年5月に米Fox Interactive Media(FIM)が運営するMySpaceがCAN-SPAM法によってスパマーから賠償金を勝ち取ったことで,SNS内のメッセージにも適用されるという前例ができた(CNET News.comの報道)。

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