米EMG Technologyが米Appleを特許侵害で提訴したことを,米国時間2008年11月24日に米メディア各社(CNET News.comInfoWorld)が報じた。EMGの代理人を務める米Jeffer, Mangels, Butler & Marmaro(JMBM)法律事務所によれば,Appleの携帯電話「iPhone」のWebナビゲート手法がEMGの特許を侵害しているという。

 問題の特許は,米国特許番号「7,441,196」で,2006年3月13日に申請し,2008年10月21日に成立したばかり。タイトルは「Apparatus and method of manipulating a region on a wireless device screen for viewing, zooming and scrolling internet content」で,76件のクレームから成り,「モバイル・デバイス用にインターネット・コンテンツをHTMLからXMLに再フォーマットし,表示する技術に関するもの」(JMBMパートナのStanley Gibson氏)。

 たとえば米NBCのWebサイトにパソコンからアクセスする場合,URLは「NBC.com」だが,iPhoneでNBCサイトにアクセスすると,モバイル用サイトの「m.NBC.com」になる。EMGの特許はこのように,小型スクリーン上でシングル・タッチで閲覧とナビゲーションが行えるように簡素化したインタフェースと再フォーマットしたモバイル・コンテンツを提供する手法をカバーしていると,Gibson氏は説明している。

 また,ズームやスクロールを行うためにスクリーンの一部領域を操作する技術も対象にしているという。

 EMGはテキサス州東部地区の連邦地方裁判所に訴訟を起こし,特許侵害による賠償金をAppleに要請している。金額については明らかにしていない。

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