図:エリア限定ワンセグ実験のイメージ
図:エリア限定ワンセグ実験のイメージ
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 ネクストは2008年11月21日,東京・渋谷駅前周辺地区におけるエリア限定ワンセグ(携帯端末向け地上デジタル放送)の電波伝搬実験を,エリアポータルと共同で11月20日に開始したと発表した。実験は2009年10月31日まで行う。エリア限定ワンセグの「新型タウンメディア」としての有用性を検証するため,大都市の屋外で1年間という長期の実験を行う(図)。2008年11月20日付で,総務省関東総合通信局から実験試験局の免許を受けている(発表資料)。

 実験の目的は,(1)大都市圏におけるエリア限定ワンセグの電波伝搬特性の調査と有効な回線設計の確立に向けた検証,(2)大都市圏におけるエリア限定ワンセグのメディアとしての有用性の検証――の二つである。使用するチャンネルはUHF帯の第34チャンネルで,基地局の出力は0.1Wである。実験では慶応義塾大学武山研究室の指導と協力を得るとともに,「YRP研究開発推進協会 狭域デジタル新型コミュニティ放送準備委員会」と連携して実施する。

 ネクストは今回の実験結果を基に,都市空間における電波伝搬やエリア限定ワンセグのマーケティングなどノウハウを蓄積し,次世代のワンセグマーケティングとワンセグコマースの事業性を検証する。さらにエリア限定ワンセグのインフラ構築に貢献するとともに,大型商業施設のイベント集客,放送融合型ダウンロードサービスなどの次世代のマーケティング手法の確立に取り組むとしている。