映画やテレビ番組などの著作権保護を目的としたオーストラリアの組織であるAustralian Federation Against Copyright Theft(AFACT)は現地時間2008年11月20日,主要な映画会社など8社がオーストラリアの大手ISPであるiiNetを著作権侵害で提訴したことを明らかにした。

 訴訟を起こしたのは,AFACTに加盟しているオーストラリアVillage Roadshow,米Universal Pictures,米Warner Bros Entertainment,米Paramount Pictures,ソニー傘下のSony Pictures Entertainment,米Twentieth Century Fox Film,米Walt DisneyのDisney Enterprises,オーストラリアSeven Network。この8社は,iiNetが映画やテレビ番組の不正コピーをネットワークから遮断するための正当な措置を怠ったと主張している。

 AFACT執行ディレクタのAdrianne Pecotic氏によると,iiNetは過去数カ月にわたり,多数の違法ファイルが同社ネットワークのユーザーによってやり取りされているとの通知を複数回受けながらも,これを無視してきたという。「iiNetは法律の下,著作権侵害と分かっているコンテンツを遮断する義務がある。今回の提訴は必然だ」(同氏)。

 8社は,引き続き行われている違法コピーの遮断と,違法行為を禁止するネットワーク使用条件の順守徹底をiiNetに命じるよう,裁判所に求めている。