韓国のSamsung Electronicsは,記憶容量256Gバイトの2.5インチ型半導体ディスク(SSD:Solid State Disk)の量産を開始したと発表した。価格と発売時期は公表していない。

 1つのメモリー・セルに複数ビット情報を格納するマルチレベル・セル(MLC)タイプのフラッシュ・メモリーを採用し,既存ノート/デスクトップ・パソコンに内蔵可能な厚さ9.5mmの標準サイズで256Gバイトという大容量を実現したという。重さは128Gバイト版SSDと同等の81g。消費電力は1.1W。

 データの連続読み出し速度は220Mバイト/秒,連続書き込み速度は200Mバイト/秒で,同社の64Gバイト版および128Gバイト版SSDに比べ2倍以上速い。データ消去速度は毎分100Gバイト。高速なためスタンバイ/アイドル・モードに入る時間が長くなり,ノート・パソコンではバッテリ駆動時間が増えるという。

 とりわけサイズの大きなマルチメディア・ファイルを同時に読み書きする際の処理が高速で,1つ当たり約10Gバイトの高精細(HD)映画ファイル25個をわずか21分で保存できるとしている。回転速度7200rpmのハード・ディスク装置(HDD)だと保存に約70分かかるという。またアプリケーションの起動時間も10分の1未満に短縮できるとする。

 SSD全体の暗号化が可能で,パソコンからSSDを取り出されてもデータの不正読み出しを防げる。

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