写真●湘南オープンワイヤレスプラットフォーム合同会社および慶應義塾大学SFC研究所のメンバー
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 インテック,ジュピターテレコム(J:COM),ブロードバンドタワー,ワイドリサーチの4社は2008年11月20日,地域WiMAXサービス運用会社「湘南オープンワイヤレスプラットフォーム合同会社」を設立すると発表した。この会社が構築したインフラの上で,慶應義塾大学SFC研究所が中心となり各種実験を実施する。

 湘南オープンワイヤレスプラットフォームは2008年12月中に会社を立ち上げ,2009年1月に免許申請し,4月に運用を開始する。資本金は9300万円。内訳はインテック,J:COM,ブロードバンドタワーが3000万円ずつ,ワイドリサーチが300万円である。
 
 同社は,慶應大学の湘南藤沢キャンパスと湘南台の駅を結ぶ地域をカバーするネットワークを構築する。基地局は3局,計5~6セルのネットワークになるという。この網を企業や研究機関に実験用に貸し出すことで,収益を上げる。「CATV事業者がWiMAXサービスを提供する場合に,有望なアプリケーションが見付かれば,日本全国に広がるJ:COMのサービスエリアでWiMAXサービスを展開することを考えている」(J:COMの加藤徹取締役)という。

 慶應大学SFC研究所は,構築されたこのWiMAX網の上で,ワイヤレス・ブロードバンドに適した新しいアプリケーションやネットワーク,ビジネスモデルの研究を行うという。「具体的にはエリアを限定したブロード・キャスト通信やモバイル・ブロードバンドに適した料金体系の在り方などを研究することが考えられる」(慶應義塾大学環境情報学部の中村修教授)。