図1:新会社の構成
図1:新会社の構成
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図2:プロジェクトの推進スキーム
図2:プロジェクトの推進スキーム
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 慶応義塾大学SFC研究所(所在地:神奈川県藤沢市,所長:国領二郎氏)とインテック,ジュピターテレコム(JCOM),ブロードバンドタワー,ワイドリサーチの5社・団体は2008年11月20日,2.5GHz帯の周波数(固定系地域バンド)を利用する地域WiMAXサービスを手がける新会社の企業4社による共同設立と,慶応大SFC研による研究開発活動の推進で合意したと発表した(発表資料)。

 JCOMなど4社は2008年12月に,新会社の「湘南オープンワイヤレスプラットフォーム合同会社(LLC)」(仮称)を設立する予定だ。新会社は2009年1月に固定系地域バンドを使用する無線局(地域WiMAX無線局)の免許申請を行い,同年4月に藤沢市の一部で地域WiMAXサービスの提供を開始する方針である。サービス開始までに3局の無線局を設置して,通信環境を整える。新会社の出資比率はインテックとJCOM,ブロードバンドタワーがそれぞれ32.3%,ワイドリサーチが3.2%である。4社からはそれぞれ1人が業務執行社員として新会社に出向する。技術顧問には,慶応大学の中村修教授が就任する(図1)。

 慶応大SFC研が新たに設立した「アンワイヤード研究コンソーシアム」は,このWiMAX技術に関連するビジネスモデルと技術の開発を推進する。国内外の企業をはじめとした産学官の共同研究メンバーの参画を募り,作業を進める方針だ。具体的には,湘南オープンワイヤレスプラットフォームが運用するWiMAXの通信環境を活用して,通信サービス機器の開発や新サービスの事業化を目的とする企業などを募り,研究開発や実証などのプロジェクトを推進する(図2)。