米Microsoftはデンマークで開催中のイベントで現地時間2008年11月19日,中小企業向けERPの次期版「Microsoft Dynamics NAV 2009」の正式リリースについて明らかにした。12月1日に14カ国に向けて利用可能とする。

 次期版では21の主要な役職に対して,特定のニーズに合ったツールやアラートなどを割り当てる「Personalized Role Centers」機能を追加した。「Microsoft SQL Server」対応データベース層を新たに導入し,ビジネス・インテリジェンス(BI)機能の向上を図った。ユーザーはデータを分析してトレンドを判断し,洞察を生み出すことができる。

 また,「.Net Web Services」により,パートナや顧客企業がDynamics NAV 2009のデータやビジネス・ロジックを他のアプリケーションと統合して,様々なWebサービスを展開することが可能。

 12月1日に利用可能になるのは,オーストラリア,カナダ(英語とフランス語),デンマーク,フランス,ドイツ,インド(英語),アイルランド,イタリア,メキシコ,オランダ,ニュージーランド,スペイン,英国,米国。その後,28カ国に拡大する予定。

 同社Business Solutions部門コーポレート・バイス・プレジデントのKirill Tatarinov氏は,「Dynamics NAV 2009では,ERPを最大限に利用して,ユーザー個人と企業全体の生産性を高めるための新機能を実装した」と説明している。

 そのほか同社は,中小企業向け CRMソフトウエア「Dynamics CRM 4.0」向け新機能なども発表した。年内にリリースする「eService Accelerator for Microsoft Dynamics CRM 4.0」では,顧客に対してオンラインのセルフ・サービス機能を提供できる。

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