NTTデータは2008年11月18日、SAP製ERP(統合基幹業務システム)をVMwareによる仮想化環境に移行する「SAP仮想化サービス」を発表した。11月20日から提供を開始する。

 SAP仮想化サービスは、「SAP移行サービス on VM」と「SAPアップグレードサービス on VM」という2種類のサービスから成る。SAP移行サービス on VMは、既存システムに一切手を加えずにVMwareによる仮想化環境に移行するサービス。NTTデータがIAサーバー上にVMwareの仮想化環境を構築して、仮想マシン上にERPやOSをそのまま移行して稼働させる。移行にかかる期間は約2週間という。

 一方のSAPアップグレードサービス on VMは、旧バージョンのSAP製ERPをバージョンアップして移行するサービス。アップグレード時には、仮想化環境にバージョンアップ前の旧システムとバージョンアップ後の新システムを並存させる。このため、新システムの動作検証のために物理的なサーバーを別に用意する必要がない。動作検証を経て新システムに移行するが、検証時に問題が発生した場合には、仮想化環境上で旧システムを利用し続けることも可能である。

 料金はSAP移行サービス on VMが移行元の物理サーバー1台当たり税別100万円から。SAPアップグレードサービス on VMは個別見積もり。NTTデータは2011年度までに売り上げ50億円を目標にしている。