米Adobe Systemsは2008年11月17日(現地時間),米国サンフランシスコ市で開催中の開発者を対象にしたイベント「ADOBE MAX 2008」において,Webサイト向けにデジタルコンテンツや動画を配信する「Adobe Flashプラットフォーム」の最新版を発表した。複数のツールやフレームワーク,クライアント,サーバーを統合したシステムで,様々なOSやデバイスで同様に動作するWebアプリケーションやコンテンツを開発できる(発表資料)。

 Adobeは,アプリケーションのユーザーインターフェースやインタラクティブなコンテンツの開発環境である「Adobe Flash Catalyst」と,Webアプリケーションの開発環境である「Adobe Flex Builder」の新バージョンのテクノロジープレビューを,ADOBE MAX 2008で行う。また,Webアプリケーションの実行環境である「Adobe AIR 1.5」の提供と,64-bit Linux対応の「Adobe Flash Player 10アルファ版」の提供も開始する。

 ブラウザーから独立して動作するWebアプリケーションの提供を可能にするAdobe AIR 1.5は,Adobe Flashプラットフォームの中核コンポーネントであり,表現力を向上させるためにオープンソースのWebKit HTMLエンジンを新たに採用しているほか,アプリケーションのパフォーマンスを強化するJavaScriptインタープリター「SquirrelFish」を搭載している。