ネット銀行イーバンク銀行のサービスに対して不正なログインがあった問題で、犯人がユーザーの口座を利用し電子マネーを購入するなどしていたことが分かった。身元を割れにくくする目的とみられる。

 犯人は不正にログインした上で、イーバンク銀の口座から直接購入できる電子マネーサービスに送金。その電子マネーでインターネット上のオンラインゲームのアイテムを購入し、さらにそのアイテムを換金するという手口を悪用していた。

 こうした変換を繰り返すことで、最終的な現金を手にする犯人の身元特定を逃れようとしたとみられる。このうちの一部の換金を、イーバンク銀と事業者の連携で未然に食い止めているという。

 事件は2008年11月12日に発覚し、イーバンク銀が翌13日に公表した。犯人はイーバンク銀のサービスサイトにユーザーIDとパスワードを実際に入力しており、8つの口座が被害にあった。被害総額は合計約140万円。ユーザーIDとパスワードについてイーバンク銀は「当社からの流出ではないが、入手先は不明。安全のため、他のサイトと同じIDとパスワードは使わないようにしてほしい」と説明している。