写真●2009年3月期の連結中間決算を発表するインターネットイニシアティブの鈴木幸一社長
写真●2009年3月期の連結中間決算を発表するインターネットイニシアティブの鈴木幸一社長
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 インターネットイニシアティブ(IIJ)は2008年11月13日,2009年3月期の連結中間決算(2008年4月~9月)を発表した。上半期の売上高は前年同期比10.9%増の332億5400万円,営業利益は同44.6%減の10億500万円で,増収減益だった。鈴木幸一社長(写真)は「SI分野が思ったほど伸びなかった。景気の影響で案件の延期も増えており,一部のトラブル案件の処理に手間取った。新規事業の立ち上げも遅れているが,事業の拡大・成長路線は今後も堅持していきたい」と総括した。

 事業別の売上高を見ると,インターネット接続サービスやアウトソーシング・サービス,ネットワーク・システムの運用・保守などの分野は堅調に伸びている。法人向け接続サービスはGビット/秒を超える広帯域接続の契約数が順調に増え,3G(第3世代携帯電話)を活用したデータ通信サービス「IIJモバイル」は大口契約を獲得して契約数が累計1万7000件に達した。IIJモバイルは「シン・クライアントとの組み合わせなどを既に展開しており,今後も新しいサービスを積極的に投入していく。接続手段もモバイルWiMAXなど様々な方式に幅広く対応していきたい」(鈴木社長)とする。

 一方,ネットワーク・システムの構築,機器販売,ATM運営事業といった分野は景気や不採算案件の影響を受けて伸び悩んだ。「ネットワーク案件は想定通りだが,アプリケーション開発など新規構築投資が景気の影響でずれ込んだ」(渡井昭久取締役CFO)という。通期予想も10月24日に下方修正しており,売上高は期初計画から55億円減の730億円,営業利益は同14億円減の38億円を見込む。

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