リコーは2008年11月13日、オンラインストレージサービス「quanp(クオンプ)」を拡張したと発表した。Webブラウザを使ってパソコンにあるファイルをquanpのストレージ側にコピーしたり、逆にサーバー側に保存ファイルをパソコン側にコピーしたりできるようになった。これまではWindowsで動作する専用クライアントソフトからの操作に限られていた。
Webブラウザから利用できるサービス「quanp.net」(リコーの紹介ページ)を追加した。視認性にも配慮した。ブラウザの画面上でアップロードした文章のサムネール画像やテキストの冒頭部などを一覧表示する(図)。
quanpに登録していない人にファイルを送信する機能も追加した。送信先 のメールアドレスを指定すると、その送信先にファイルのダウンロード先となるURLをメールで自動送信する仕組みである。最大50Mバイトまで送信可能。
quanpのサービス開始は同年5月。リコーが用意したストレージをインターネット経由で個人貸しするもの。リコーの近藤史朗社長がデジタル複合機事業の責任者だった時にスタートさせた新規事業の一つで、法人向けが中心のリコーとしては珍しく、一般消費者を狙ったサービスである。
ただ、法人向けに強いというリコーのブランドイメージが影響しているため、法人からの問い合わせも多いという。「企業同士でCADデータなどの共有に利用したいという要望をいただいている。法人向けの展開も考えていないわけではないが、まずは個人ユーザーから受けている機能や仕様の改善要望に応えたい」(リコー)。
メニューは利用できる容量に応じて無料と有料を用意。無料の「Trial」が1Gバイトまで。月額300円の「Standard」は10Gバイトまで。月額980円の「Quantum」が100Gバイトまで。