米Cisco Systemsは米国時間2008年11月11日,「Cisco StadiumVision」と呼ぶ高精細(HD)ビデオ通信技術を,翌年4月にオープン予定の米New York Yankees新球場に提供すると発表した。

 Ciscoは,レストランやバー,売店,大ホール,博物館(Yankees Museum)など,球場内のいたるところにHDモニターを設置し,どこにいても試合のライブ映像を見られるようにする。試合の映像を流しながら,他球場の試合の最新スコアやYankeesに関する豆知識,ニュース,天気予報なども提供する。

 試合終了時には,最寄りの出口案内と最新の交通情報を配信する。緊急事態が発生した場合は,すべてのモニターを通して,即座に避難の指示を出すことが可能。球場でカンファレンスや結婚式などを開催するときは,それらのイベント向けにカスタマイズしたコンテンツや情報を流すこともできる。

 プレミアム・ラグジュアリ・スイートには,タッチスクリーン式のIP電話を備え付ける。このIP電話から売店の商品やYankeesのグッズを注文し,スイートまで届けてもらうことができる。

 CiscoとNew York Yankeesは今後,観客が携帯電話を使って自分の座席から売店の商品を注文できるようにするほか,インスタント・リプレイや球場内外の友人とのチャットも楽しめるようにする予定。また,インタラクティブなビデオ技術を使って,ファンが試合前と試合後に選手と通信する機能も用意する。