写真1●システムの概要。IP電話端末のディスプレイからワンタッチでテレビ会議システムを起動するといった機能もある。
写真1●システムの概要。IP電話端末のディスプレイからワンタッチでテレビ会議システムを起動するといった機能もある。
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写真2●NGNを利用したHD映像のテレビ会議システムをデモ
写真2●NGNを利用したHD映像のテレビ会議システムをデモ
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写真3●デモ・システムで利用しているNGN対応ルーター
写真3●デモ・システムで利用しているNGN対応ルーター
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 「iEXPO2008」(会期:2008年11月11~13日)で,NGNを利用した会議ソリューションが参考出展されている。通常のテレビ会議でやりとりされるデータ量は1M~2Mビット/秒だが,このシステムでは10Mビット/秒である。

 デモでは,展示会場の東京国際フォーラム(東京都千代田区)と,品川にあるNECブロードバンドソリューションセンターの間で,NGNを介してHD(high definition)映像のテレビ会議を開催(写真1写真2)。1画面につき5Mビット/秒の画像を2画面分,さらに音声データが加わるので,10M~12Mビット/秒のデータをやりとりしている。

 このテレビ会議システムの特徴は,「NEC製,他社製を問わず,既存のテレプレゼンス・システム(高画質のテレビ会議システム)にNGN対応のルーターを追加するだけで実現できる」(説明員)こと。ルーターが従来のネットワークからの通信を変換して,NGNへと橋渡ししてくれるというわけだ。NTTの提供するNGN向けのホーム・ゲートウエイやオフィス・ゲートウエイにはそのような機能はないという。

 ルーターには,既存の「UNIVERGE IX」のソフトウエアを変更し,NGNに対応させたものを利用している(写真3)。NECではUNIVERGE IXユーザーに向けて,「いずれはNGNに対応するためのソフトウエア・アップデートをリリースする予定」(説明員)。ただし,アップデート時期や,アップデートの有償/無償は未定だという。