写真1●3周波数帯対応のRFIDリーダー/ライターは従来製品に比べてやや大きめだった。「2009年の出荷までにいっそうの小型化を目指す」(説明員)とのことだ。
写真1●3周波数帯対応のRFIDリーダー/ライターは従来製品に比べてやや大きめだった。「2009年の出荷までにいっそうの小型化を目指す」(説明員)とのことだ。
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 2008年11月11日から13日まで開催の「iEXPO2008」に,3種類の周波数帯に対応したRFIDリーダー/ライターが参考出展されている。

 このRFIDリーダー/ライターが対応する周波数帯は,13.56MHz,950MHz(UHF),2.45GHz。現在,2種類の周波数帯に対応するリーダー/ライターがあるが,「他社も含めて,3種類対応の製品はまだ市場に出ていない」(NECの説明員)。対応する周波数帯の数を増やすと,周波数帯ごとに別々の回路が必要になるため,小型化が難しくなる。また,異なる周波数帯の電波同士が干渉しないような回路の配置やアンテナ設計が必要になるという。

 展示会場では,実際に3種類の周波数のどれを使うRFIDタグからも情報を読み取れることが確認できる。13.56MHzではI.CODE-SLIとTag-It HF-IとMIFARE Ultralight,FeliCa,UHFではEPCglobal UHF Generation2とμ-Chip Hibiki,2.45GHzではIntellitagとμ-Chipといった仕様に対応する模様だ(写真1)。

 NECではUSB接続型のリーダー/ライターに加え,組み込み向けのモジュールも開発する予定。価格はどちらのタイプも1万円前後で,2009年4月ごろの出荷を目指す。