KDDI研究所は2008年11月10日,放送番組の途中でも冒頭からの内容をネットワーク経由で時間短縮して再生し,実際の放送に追いついた時点で自動的に放送番組に切り替わる「ネットワーク型追いかけ再生アプリケーション」の技術を開発したと発表した(発表資料)。この成果は,11月19~21日開催のInterBEE2008のKDDI研究所ブースで出展する。

 このアプリケーションはネットワークを経由し番組冒頭からの内容を再生するため,再生端末側で大きな記憶媒体を必要としないのが特徴という。早送りやハイライトシーンの映像はネットワーク側からリアルタイムに作成し送信するため,再生端末の早送りなどの処理は不要である。さらに時間短縮した再生内容が放送中の番組に追い着いた時点の切り替えをネットワーク側から指示する。このため,再生端末側の判断処理を無くし,処理負担を軽減できる。

 このアプリケーションを利用すれば,事前にオンデマンド用のコンテンツを準備できない生放送番組にも対応することが可能という。同研究所では,今後もネットワークを利用したパーソナル型のタイムシフト視聴への応用の可能性を検討していく方針である。