ヤフーと吉本興業およびそのグループ会社であるベルロックメディアは2008年11月10日,新しいコンテンツビジネスのモデルを構築することを目的に提携,新しいインターネット動画サービス「myzo(マイゾー)」を2008年12月にスタートさせると発表した(発表資料)。

 myzoは,吉本興業グループ制作のオリジナル動画を中心に構成する新しい仕組みの無料動画ポータルと位置づけられる。ユーザーは複雑な操作なしに動画の連続視聴が楽しめるという。また視聴中の動画に関連した動画のオススメリストから,自分の関心に沿った内容の動画視聴へと自由に遷移していくことができる。

 勧められる動画には,広告目的で制作されたスポンサードコンテンツが,自然な形で含まれるという。この結果,スポンサードコンテンツも,ユーザーの関心の流れに沿った興味のある内容のコンテンツとして視聴される仕組みになる。そのため広告動画としては,「従来のメディアでは不可能だった関心度の高い広告動画視聴が期待できる」としている。

 ベルロックはこれまでも数多くの企業にスポンサードコンテンツを制作しており,今後はmyzoをスポンサードコンテンツの主要な配信場所として活用していく方針である。例えばインテルやタカラトミーなどの協力を得て,ベルロックがこれまでに制作したコンテンツを,myzoで配信していく。

 新サービスでは,吉本興業グループが提携した米国の大手タレントエージェンシー「CAA」に所属するタレントが制作するコンテンツの企画も当初から開始する。将来的には米ハリウッドの俳優を起用したコンテンツまで提案の幅を広げていくことを計画している。

 ヤフーと吉本は協力して,動画広告の企画・制作から,従来のメディアとは違う新しい広告動画の販売を行なうことで,課金やCM挿入型広告モデルなど従来型とは異なる新しい収益をベースにしたモデルの構築を目指す。既に2008年4月から配信している「よしもと劇場」についてはコンテンツ面やサービス面で連携を強化していくほか,携帯電話機やインターネット接続可能なテレビなどパソコン以外の端末への展開も目指す。