リンクは2008年11月27日、エーティーワークスと共同で仮想マシンのホスティング・サービスを提供開始する。仮想マシンの負荷に応じて、ハードウエア・リソースを適宜、追加できる。初期費用は7万8750円、仮想マシンの月額費用は4万950円(2台目以降は3万1500円)。リンクの内木場 健太郎 広報宣伝 ディレクターは、「価格面でもサービス面でも、競合はAmazon EC2」と意気込む。

 サービスの名称は「at+link パワーフレックス」。仮想マシンにOSを導入し、回線と共に提供する。利用可能なOSは当初はLinux(Red Hat Enterprise Linux)のみ。その後、Windowsにも対応する予定である。サーバー仮想化ソフトは、オープンソースのハイパーバイザー「Xen」をベースにした「Virtual Iron」を利用する。

 サービスの特徴は、申し込みから最短5営業日で利用開始できること、および仮想マシンに対してCPUとメモリー、HDDを簡単に追加できることである。「キャンペーンサイトや季節商品を取り扱うECサイトなど、テンポラリでの利用やピーク性が高いサイトに向く」と内木場ディレクターは話す。

 仮想マシンが利用できるハードウエア・リソースの基本スペックは、CPUが1コア(Xeon E5405 2.0GHzを共有)、メモリーが1GB、HDDが40GB。リソース追加の料金は、CPU1コアが4万2000円(月額)、メモリー1GBが2万1000円(同)である。日割りの料金メニューも用意する。CPUの1コア追加は2100円(1日)、メモリーの1GB追加は1050円(1日)である。なお、リソースを追加する際は、サーバーの再起動が必要だ。
 
 突発的にリソースが逼迫したときにリソースを追加してくれるサービスもある。リソースが追加された後、72時間(3日間)は追加リソース分に対して課金されない。その間に顧客は、「あくまで突発的な負荷増なのか、リソース追加に踏み切るべきか」を判断できるという。

 ICMPによる監視やセキュリティ対策など、基本的なサービスを無償提供する。さらにレベルの高いサービスや負荷分散機能などを有償オプションとして用意する。また、データのバックアップ・サービスは、イメージのバックアップが月額2100円、ディレクトリのバックアップが同1050円/1GBである。