FCC(米連邦通信委員会)は2008年11月4日(現地時間),周波数の効率的な利用を促進するため,テレビ放送用に割り当てられている周波数のうち,ある地点で使われていない周波数(いわゆるホワイトスペース)を活用して高度な無線通信機器を利用できるようにするためのルールを作成する方針を決定した。このルールによって,ホワイトスペースを利用した個人・ビジネス用途向けの高速データ通信などのサービスを,放送に影響を与えないことを前提に,無免許で提供できるようになる(発表資料)。

 今回のルールは,テレビ放送用のホワイトスペースを無免許で使えるようにする取り組みの第一歩となる。固定・移動通信機器の両方を対象にしており,現行のサービスを電波干渉から守るために何重もの安全対策を行うことになる。

 対象となる機器には位置を特定する機能のほか,現行のテレビ放送事業者やケーブルテレビ(CATV)事業者の設備に関するデータベースにアクセスするための機能,さらに周辺で利用している周波数を探知する機能を備えることが義務付けられる。インターネットで提供されるデータベースには,機器を使用する場所で利用できるホワイトスペースが登録されている。