日本システムディベロップメント(NSD)は2008年10月31日、09年3月期第2四半期の決算説明会を開催した。同社は前日(10月30日)に決算を発表済み。08年4-9月期の累計は前年同期に比べて減収減益となり、通期の業績予想を下方修正した。冲中一郎社長は「案件の先送りや稼働率の低下もあり、単価の上昇は厳しくなっている」と、コメントした。

 08年4-9月期の連結売上高は前年同期比0.6%減の203億7800万円、連結営業利益が同8.1%減の33億6100万円。当初計画は、売上高と営業利益ともに前年同期よりも微増する見通しを立てていたが、実際には売上高と営業利益ともに下回った。

 セグメント別に見ると、システムソリューションサービスの売上高が前年同期比1.1%減の192億2400万円、売上総利益が同6.4%減の49億1100万円。金融機関の大型案件のピークが過ぎたことによる売り上げの減少分を補いきれなかった。

 システムソリューションサービスのうち、情報サービスの売上高はほぼ横ばいの前年同期比0.1%減の180億7600万円だったが、売上総利益が同7.2%減の46億5400万円に落ち込んだ。ソフトウエアプロダクトは売上高が同14.6%減の11億4700万円と大きく減少したものの売上総利益は同9.8%増の2億5700万円。ソフトウエアなどの販売は好調だった一方で、ハードウエアの売り上げが低下した。

 通期の業績予想は、売上高と営業利益ともに下方修正した。売上高は432億円、営業利益は80億円と、5月8日に発表した当初計画に比べてそれぞれ23億円、12億円減る見通しだ。冲中社長は「企業のシステム投資が落ち込んでいる」と、下方修正をした背景を説明する。

 過去最高益を更新した前期から一転して減収減益になる見通しだ。厳しい状況の中でも、冲中社長は「最大の特徴である利益レベルをいかに向上できるかがポイント。利益を磐石にするためにも、人材育成や生産性向上に注力していく」と、20%近くという営業利益率の水準を維持する決意を示した。

■変更履歴
冲中一郎社長のお名前で苗字を沖中としていましたが,正しくは冲中です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2008/11/27 20:57]