米Christian Science Monitor紙は米国時間2008年10月28日,紙媒体による日刊紙の発行を取りやめ,2009年4月からインターネット新聞に移行する計画を発表した。紙媒体の発行物は週刊とし,有料購読者には毎日のニュースを電子メールで送信する。

 Monitor紙は,創刊から100年を迎え,これまでにピューリッツァー賞を7回受賞している名門紙。1996年にWebサイト(CSMonitor.com)を開設し,印刷版の新聞のコンテンツ,ビデオや音声によるニュースやインタビュー,ブログ,過去の記事のアーカイブなどを提供している。同紙は,今後数カ月間でのアップグレードを計画しており,世界のニュースやイベントを伝えるほか,Web上のほかのコンテンツへのリンクなども提供していく。

 米New York Times紙のオンライン版によれば,1970年には22万部を上回ったMonitor紙の発行部数が現在は5万2000部程度に落ち込んでいるという。これまで,Monitor紙の収入は購読料が中心で,購読料収入の900万ドルに対して紙媒体の広告収入は100万ドル未満だった。インターネット新聞への移行後は,Webサイトの広告収入,週刊紙と電子メールによるニュース配信の売上高がMonitor紙のビジネス・モデルのベースとなる。また,同紙は人員削減も予定しているという。

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