米Googleは米国時間2008年10月29日,同社サービスのアカウント「Google Account」をOpenIDとして使用可能するためのAPIを限定公開した。同APIを導入したWebサイトでは,Google Accountを所有しているユーザーは,新たに個別のアカウントを作成することなく,ログインすることができるようになる。

 OpenIDは,1つのIDでインターネットのさまざまなWebサイトの認証を実現する仕組み。推進団体のOpenID Foundationには,Googleのほか米Microsoftや米Yahoo!,米IBMなどが参加しており(関連記事:OpenID推進団体にGoogle/IBM/Microsoft/VeriSign/Yahoo!が参加),Yahoo!は1月よりOpenID発行サービスのベータ運用を開始している(関連記事:ヤフーがOpenID発行サービスを開始、日米で同時スタート)。またMicrosoftは,同社Webサービス用アカウント「Windows Live ID」をOpenIDとして利用可能にすることを10月27日に発表し,開発者向けプレビュー版を公開した(Microsoft Live Servicesの公式ブログ)。

 今回Googleが提供するAPIの初期バージョンはOpenID 2.0プロトコルを採用する。同APIにアクセスするには,「Google Federated Login」グループに登録する必要がある。既にWebベースのオフィス・アプリケーション・サービス「Zoho」がGoogle Accountを受け入れているという。

 同社セキュリティ・チームのEric Sachs氏は,「継続したOpenIDの技術的機能の進歩とユーザー体験の向上が,幅広い導入につながると期待している」と述べている。

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