写真1●Googleマップに運転ルート検索機能が追加 (パソコン版)
写真1●Googleマップに運転ルート検索機能が追加 (パソコン版)
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写真2●iPhoneにおける運転ルート検索機能
写真2●iPhoneにおける運転ルート検索機能
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 グーグルは2008年10月29日、地図サービス「Googleマップ」に運転ルート検索機能を追加した。出発地から目的地まで自動車での最短走行ルートを検索できるものだ。パソコンとiPhoneで利用できる。欧米では提供済みのサービスだが、「日本は道路が複雑だったり左車線だったりで開発が想像以上に難航した。やっと提供できた」(グーグルの河合敬一プロダクトマネージャー)。

 Googleマップ左上の「ルート・乗換案内」を選択し、ドロップダウンメニューから「車で行く」を選択すると利用できる。出発地と目的地をフォームに入力すると、Googleが保有する自動車道路のデータから自動的に最短ルートを計算。地図上に青い太線でルート検索の結果を表示する(写真1)。経由地、経由ルートを変更した場合は、青い太線をドラッグすると自由に経路を変更できる。

 iPhoneの場合はアプリケーションの「マップ」を選択し、下部にある「経路」ボタンをタップして利用する(写真2)。GPS(全地球測位システム)を利用した現在位置検索の結果を利用可能。現在位置から目的地までの運転ルートを表示できる。

 パソコン向け地図アプリケーションソフト「Google Earth」でも運転ルート検索を利用できる。Google Earthの場合は「ツアー機能」を搭載。3Dモデルで表示された立体の地図上で、運転ルートを鳥瞰しながら出発地から目的地までの経路案内を表示できる。

 今回追加した運転ルート検索機能は、渋滞情報の活用や抜け道案内などには対応していない。カーナビゲーションシステムとは異なる使い方を想定しているからだ。河合プロダクトマネージャーは「出発の前日などに、目的地までの所要時間を電車と自動車で比較したり、同行者をピックアップして回るルートを調べたりするような使い方を想定している」と語る。

 また、今回の機能はあくまでも自動車向けのルート検索。歩行者ナビゲーションとしての利用には向いていない。「一方通行を逆に歩けたり、坂道を避けたりと難しい問題がある。将来的にはやりたいが、すぐにはできない」(河合プロダクトマネージャー)という。