米Broadcomは米国時間2008年10月28日,米AMDのデジタル・テレビ(DTV)事業の買収を完了したと発表した。買収額は1億4150万ドルで,合意締結時より約5000万ドルの値下げとなった。

 両社は今年8月に。Broadcomが約1億9280万ドルの現金で,AMDからDTV事業の資産を取得することで最終合意に達したことを明らかにした(関連記事)。Broadcomはこの買収により,既存のDTV事業の強化を目指していた。

 しかし,Broadcomによると,同DTV事業の2008年第4四半期の売上高は1500万~2000万ドルで,従来予想を下回る見通し。そのため,両社は買収額を1億4150万ドルに引き下げることで合意したという。

 AMDは7月に第2四半期の決算を発表した際に(関連記事),DTV事業を売却する方針を明らかにしていた。AMD社長兼CEOのDirk Meyer氏は,「より焦点を絞った事業運営に移行することで,継続的に利益をもたらすビジネス・モデルの構築を図る。DTV事業の売却は,その重要なステップであり,当社の財務強化と,マイクロプロセサおよびグラフィックス技術への注力につながる」と説明した。