米Yahoo!は米国時間2008年10月28日,同年4月に発表したオープン戦略の一環として,開発者向けに「Yahoo! Open Strategy(Y!OS)1.0」プラットフォームを公開した。同社が用意するツールやデータを利用することで,Yahoo!およびサードパーティ製サービスをより柔軟にカスタマイズできるアプリケーションの作成が可能になるとしている。

 このプラットフォームは,アプリケーション・プラットフォーム「Yahoo! Application Platform(YAP)」,ソーシャルAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)の「Yahoo! Social Platform(YSP)」,照会言語の「Yahoo! Query Language(YQL)」で構成される。これらのコンポーネントには,オープンな認証APIの「OAuth」を使ってアクセスできる。

 開発者がこのプラットフォームを使ってアプリケーションを作成することにより,例えばYahoo!やその他オンライン・サービスにおける自分の行動を知らせたり,友人の行動を知ることができる機能を追加できる。また,単一の統合プロフィールによってYahoo!上で利用するアプリケーションやソーシャル機能を管理できるようにしたり,Yahoo!サイトをカスタマイズしてオークションやニュースの情報,サードパーティ製アプリケーションを追加できるようになる。このほか,Yahoo!の他のユーザーとのつながりを強化するソーシャル機能の提供も可能である。

 同社は,オープン戦略への取り組みにおいて米Googleや,米Fox Interactive Media(FIM)が運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のMySpaceなどと協力してきたことを明らかにしている。2009年にY!OSプラットフォームとYahoo!の残りの機能との統合を進め,Yahoo!のソーシャル機能の強化および開発者やパブリッシャ向けのオープン化を推進していく。