米Google,米Yahoo!,米Microsoftは,複数の人権団体と共同で,言論の自由とプライバシを守るための取り組み「Global Network Initiative(GNI)」を開始する。GoogleとYahoo!が米国時間2008年10月28日に発表した。言論の自由やプライバシに規制がある国や制度下での事業展開について,基本理念や行動規範を定め,その遂行にあたっていくという。

 GNIでは,情報交換,個人表現,技術革新,経済発展を促進する場としてのインターネットを守っていくための基本原則や,基本的人権を侵さずに製品やサービスを提供していくための枠組みを策定する。参加企業は,これらに基づいて事業を進める。例えば,コンテンツの検閲やユーザー情報の提供に関して政府から依頼があったときの対応や,新規市場への参入や新製品の提供を開始するときの人権面の評価において,こうした行動規範を適用する。

 Yahoo!のCEO,Jerry Yang氏は,「こうした行動原則は,Yahoo!などの企業が,言論の自由やプライバシが不当に制限されている市場で事業を進めるうえで,重要な指針になる」と述べている。

 GNIには,Google,Yahoo!,Microsoftのほか,Human Rights First,Committee to Protect Journalists,Human Rights Watch,Human Rights in Chinaといった米国人権団体が参加する。米メディア(New York Times)の報道によると,フランスのFrance Telecomと英Vodafoneも参加を検討している。

[Yahoo!の発表資料] [Google公式ブログの投稿記事]