日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は,負荷テストや性能監視を皮切りに,運用管理ソフト群「HP Software」をSaaS形式で提供する「HP SaaS」を,2008年10月28日に提供開始した。提供形態は,ユーザーが所有するソフトウエア・ライセンスの運用をアウトソーシングする「SaaSサービスモデル」と,ソフトウエアを1年単位で利用可能な「SaaSタームバンドル」の2種類を用意した。

 HP SaaSは,同社の運用管理ソフト群であるHP SoftwareをSaaS形式で利用できるようにしたサービスである。同社のデータセンターにHP Software利用環境を構築/ホスティングする。これにより,ユーザー企業は,運用管理機能を提供するサーバー設備を自前で保守する必要がなくなる。社内システムの負荷テストのように,ユーザー企業の社内に運用管理モジュールを導入する必要がある場合にも,ユーザー企業と調整の上,対応可能である。

 HP SaaSの提供メニューとスケジュールは以下の通り。2008年10月28日に,負荷テスト/性能検証ソフト群の「HP Performance Center」と,アプリケーション性能監視/管理ソフト群の「HP Business Availability Center」(BAC)をSaaS化した。2009年前半には,プロジェクト管理の「HP Project and Portfolio Management Center」,機能テスト/品質管理の「HP Quality Center」,ITILサービス管理の「HP Service Management Center」をSaaS化する。その他のソフトは順次SaaS化する。

 税込み料金の例は以下の通り。性能監視ソフト「Business Availability Center」(BAC)の場合,SaaSサービスモデルが10トランザクション1年間で201万6000円から,SaaSタームバンドルが1年間423万3600円から。