米Microsoftは2008年10月27日(米国時間)午前,カリフォルニア州ロサンゼルスで開発者会議「Professional Developers Conference(PDC)2008」を正式に開幕した。今回のイベントの目玉は,待望の「Windows Vista」後継OS「Windows 7」が発表されることだ。ただし,そのほかにもサーバー用OSのアップデート版「Windows Server 2008 Release 2(R2)」,インターネット・ベースのOS「Windows Cloud OS」(仮称。発表された正式名称は「Windows Azure」),プロダクティ・スイートの新版「Office 14」など数多くの発表が行われる。

 Windows 7は,Microsoftがメジャー・アップデートと位置付けているOSである。同社は2010年初めに完成する見通しとしているが,情報筋によるとスケジュールの相当な前倒しが可能で,2009年初めにリリースされる可能性があるという。先代OSのWindows Vistaと同じコード・ベースを採用し,アプリケーションおよびデバイスの互換性を確保する方針であるため,非常によく似た製品になるとみられる。しかし,同社はエンドユーザー向け機能を大幅に変更し,せめて消費者に関心を持ってもらえるよう仕向ける(関連記事:次期OS「Windows 7」のバージョン番号はマイナー・バージョンアップを意味する「6.1」)。

 残念ながら,Windows 7の詳細は10月28日にならないと判明しない。Microsoft上級副社長のSteven Sinofsky氏が,PDC 2008の基調講演で紹介するだろう。これに先立ち,同社はWindows Server 2008 R2とWindows Azureの計画を発表する。Windows Server 2008 R2はWindows 7と並行する形で開発が進められており,仮想化機能「Hyper-V」用の仮想マシン・ライブ・マイグレーション機能を搭載する。現在のところ,Windows Azureに関する情報は執筆時点では乏しい(編集部注:その後キーノートで具体的な発表があった。関連記事:[PDC 2008]Windows Azureのプログラミングには.NETの資産を活用可能[PDC 2008]Windows AzureのサービスはXMLでモデリング,支援ツール「Oslo」を開発中)。

 PDC 2008は開発者を対象とした会議であるため,発表する全製品と関連する「Live Mesh」「Windows Live」やOffice 14のプログラミング・インタフェースに焦点を当てた解説を行う。

 筆者は10月25日にロサンゼルス入りした。これまでに得た情報の詳細はまだここに書けないが,Microsoftからの許可が下り次第,大量の記事を出す。PDC 2008に関するブログや写真,その他ハイライト情報を掲載するので,しばらくは目を離さないでいてほしい。忙しい1週間になりそうだ。