写真1●HDビデオ会議システム「LifeSize Room200」
写真1●HDビデオ会議システム「LifeSize Room200」
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写真2●米LifeSize Communicationのクレッグ・マロイCEO(右)と日立ハイテクノロジーズの長尾英則ITソリューション営業本部長(左)
写真2●米LifeSize Communicationのクレッグ・マロイCEO(右)と日立ハイテクノロジーズの長尾英則ITソリューション営業本部長(左)
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 米LifeSize Communication(以下,LifeSize)は2008年10月24日,HDビデオ会議システム「LifeSize Room200」を発表した(写真1)。最大の特徴は,価格を「同等機能の他社製品の5分の1程度」(写真2右のクレッグ・マロイCEO)に抑えたこと。景気が世界的に後退するなかで,低価格のビデオ会議システムを導入して出張旅費の削減やビジネス効率の向上を実現したいという企業のニーズに答えることを狙った。

 LifeSize Room200の参考価格は360万円。「HDカメラの自社開発や,コストを重視したアーキテクチャにより,同等機能の他社製品の5分の1程度の優れたコスト・パフォーマンスを実現した」(クレッグ・マロイ氏)という。

 LifeSize Room200は,コーデックなどの主要な処理をする本体装置,HDカメラ,スピーカーフォン,リモコンで構成されるビデオ会議システムである。有効画素数1920×1080ピクセルで30フレーム/秒の「1080p30」,1280×720ピクセルで60フレーム/秒の「720p60」,1280×720ピクセルで30フレーム/秒の「720p30」の3種類の解像度でHDビデオの通信が可能だ。必要となる通信速度は,1080p30の場合で1.7Mビット/秒,720p60の場合で1.1Mビット/秒,720p30の場合で768Kビット/秒。「1.7Mビット/秒で1080p30を実現する技術は,他社を大きくリードしている」(クレッグ・マロイ氏)という。

 また,LifeSize Room200は多拠点接続装置(MCU)を内蔵しており,最大6拠点での会議が可能だ。スクリーンには4人の参加者を同時表示する。会議中にスクリーンに写っていない参加者が発言すると,自動的に発言者に表示を切り替える機能を搭載している。

 同日LifeSizeは,LifeSize Room200と同じ本体装置3台で構成する「LifeSize Conference200」と,LifeSize Room200をダウングレードしてよりコストを抑えた「LifeSize Team200」も発売した。LifeSize Conference200は,ビデオ・モニター3台とデータ・モニター1台を使った大規模なビデオ会議室を構築するためのシステムである。参考価格は取り付け工事費用を合わせて1200万円。一方,LifeSize Team200は,解像度720p30にのみ対応する小規模ワークグループ向けのビデオ会議システムで,参考価格は250万円。

 LifeSize Room200,LifeSize Conference200,およびLifeSize Team200は,いずれも日立ハイテクノロジーズが国内販売代理店となる。日立ハイテクノロジーズの長尾英則ITソリューション営業本部長(写真2の左)は,LifeSize Room200の販売計画について,「国内でグローバル販売台数の20%を売るのが目標」と述べた。また,日立ハイテクノロジーズは,LifeSize Room200とディスプレイ,設置台を組み合わせた「ハイテクビジョンDuo」および「ハイテクビジョンSolo」も,自社ブランドで製品展開する。