楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
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 楽天は2008年10月23日、楽天市場で午前中に購入した商品を翌日に配達するサービス「あす楽」を始めたと発表した。同社は6月以降、生鮮食料品、家電品を翌日配達するサービスを提供してきた。好評だったため対象商品を5万3000点と約3倍に拡大して、新サービスとして打ち出す。

 生鮮食料品、家電、キッチン用品、化粧品、健康食品、ペット用品、生花など600店舗の5万3000点を対象にする。従来、翌日配達の「グルメスピード便」「家電・即日配送便」で扱っていた1万5400点から約3倍増になる。日本全国を10地域に分けており、店舗や商品によって翌日配達可能な地域は異なる。

 ネットスーパー各社なども当日、翌日配送を手掛けるが、5万点超という商品点数や全国ほぼすべてが対象となる点が異なるという。

 2008年6月に始めたグルメスピード便では、8月に商品点数を10倍に増強したこともあり、6月から8月までに流通額が約10倍に増加したという。また、グルメスピード便などの施策の結果、食品分野の流通額は前年同月比40%増のペースで伸びているという。こうした消費者ニーズの強さから新サービス開始に踏み切った。

 楽天の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は東京都内で開催した記者会見で、「日本の国土を考えればスーパーマーケットのサービスを置き換えられる」と意気込みを語った。現在は店舗によって異なる送料体系についても、「統一的な送料体系を整えたり、キャンペーンで無料にしたり、一定の会費を払った人には送料無料にしたりするなど考えたい」(三木谷氏)という。今後、ファッションなどにも対象商品を拡大して2009年上期までに全ジャンルに対応。2010年にはあす楽で1000億円の流通総額を目指す。

■関連情報
・「あす楽」のWebサイト http://event.rakuten.co.jp/asuraku/