Optimal Trace v5.1
Optimal Trace v5.1
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 アプリケーション開発/運用ツール群を手がける日本コンピュウェアは,要求管理/要件定義を支援するソフトの新版「Optimal Trace v5.1」(旧称SteelTrace)を,2008年10月16日に出荷した。新たに,文章の記述に日本語を使えるようにした。価格は,スタンドアロン版「Professional Edition」が1指名ユーザーで36万8000円(税別),C/S版「Enterprise Edition」が同時接続1ユーザーで98万1000円(税別)など。開発会社は,米Compuware。

 Optimal Traceは,業務アプリケーション開発の上流工程である要件定義において,ユーザーの要求を記述して管理するための,要求管理ソフトである。ユースケース・シナリオを記述/管理するための専用エディタという位置付け。テキスト・エディタやWord/Excelといった汎用の文書作成ツールと比べ,より要求管理/要件定義の品質と生産性を高められるとしている。

 具体的には,要求/要件を,日本語の自然言語を用いたまま,構造化して管理する。エディタGUI画面は大きく3つの領域に分かれる。画面の1つでは,テキスト・ボックスを用い,個々の要件(ユースケース)を作成/定義する。もう1つの画面では,表形式の画面を用い,ユースケースごとに日本語でユースケース・シナリオを記述する。もう1つのプロパティ設定画面では,要件の優先度合いや,事前要件や事後要件といった要件同士の依存関係を記述する。

 ユーザーに提出する成果物の作成や開発者間でのレビュー(査読)用に,Word形式のドキュメントやフロー図を生成・エクスポートする機能も持つ。エクスポートしたWord文書に加えた変更を,そのWord文書をインポートして設計情報に反映させる運用も可能である。新版では,データのインポート機能を強化し,Word文書として作成された既存のユースケース・シナリオを取り込む際に,ウィザード機能を用いてデータをマッピングできるようにした。

 稼働OSは,Windows 2000以降。スタンドアロン版ではローカルDB,C/S版ではサーバー・モジュールを経由して外部の共有DBに,リポジトリを作成する。利用可能な外部DBは,SQL Server,Oracle,MySQL。C/S版では,編集時のロック機能やアクセス権限の設定/管理といった各種のチーム開発機能を備える。バージョン/履歴管理では,開発フェーズやイテレーションごとの差分を抽出して表示することも可能である。