NECは2008年10月22日、09年3月期の中間期と通期の決算について業績予想を修正すると発表した。移動通信事業者向けのネットワーク/システム構築分野で、見込んでいた案件が受注できなかったのを主要因とし、売り上げと営業利益を下方修正した。

 まず中間期については連結の売上高を220億円、本業の儲けを示す営業利益を165億円、それぞれ今年5月の前回予想より下方修正した。修正後の連結売上高が2兆1280億円、営業利益が135億円となる見通し。純利益は株式の売却益などがあり、前回予想から60億円増の20億円となる。

 通期についてはさらに厳しい見通しを立てた。連結の売上高が2000億円、営業利益を500億円、それぞれ前回予想より下方修正。連結売上高4兆6000億円、営業利益1200億円とした。純利益は200億円減の150億円となる見通し。

 通期では移動通信向けネットワーク事業のほか、携帯電話端末やNECエレクトロニクスなどエレクトロデバイス事業の収益が厳しい状況になっているという。一方で企業向けのシステム構築事業とNGN(次世代ネットワーク)の固定通信事業は堅調に推移しているという。

 NECは第2四半期の決算を10月30日に発表する予定である。