米Appleは米国時間2008年10月21日,2008会計年度第4四半期(2008年7~9月)と通期(2007年10月~2008年9月)の決算を発表した。第4四半期の売上高は79億ドルで,前年同期の62億2000万ドルと比べ27%増加した。「Macintosh」コンピュータの販売台数が過去最高を記録し,携帯電話「iPhone」の出荷台数が急速に拡大した。

 純利益は11億4000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は1.26ドル)で,前年同期の9億400万ドル(同1.01ドル)から26%増加した。

 粗利益率は34.7%で前年同期の33.6%から拡大した。米国外の売上高が,全売上高の41%を占めた。

 米メディアの報道(New York Times)によると,業界アナリストは1株当たり利益を1.11ドルと予測していた。

 当期に出荷したMacintoshは261万1000台で,前年同期比21%増加した(売上高ベースでは同17%成長)。内訳は,デスクトップ・パソコンが93万6000台で同15%増(売上高ベースでは14%成長),ノート・パソコンが167万5000台で同24%増(売上高ベースでは18%成長だった。

 携帯型メディア・プレーヤ「iPod」の出荷台数は1105万2000台で,前年同期比8%増加した(売上高ベースでは3%増)。

 iPhoneの出荷台数は689万2000台で,前年同期の111万9000台から516%拡大した。iPhone関連製品とサービスを合わせた売上高は同583%急伸した。

 通期の売上高は324億8000万ドルで,前年度の240億1000万ドルと比べ35%増収。純利益は48億3000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は5.36ドル)で,前年度の35億ドル(同3.93ドル)から大幅に増加した。

 なお,同社CFOのPeter Oppenheimer氏は今後について,「見通しは悪く,予測は難しい」として慎重な姿勢を見せている。2009会計年度第1四半期(2008年10~12月)の売上高を90億~100億ドルの範囲,希薄化後1株当たり利益を1.06~1.35ドルの範囲と,予測幅を広く設定した。

■変更履歴
タイトルを「iPhone出荷が5倍以上に拡大」としておりましたが,500%以上の拡大であり「6倍以上に拡大」に変更しました。本文に変更はありません。 [2008/10/22 11:23]

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