カナダ リサーチ・イン・モーション(RIM)のマイク・ラザリディス社長兼共同CEO
カナダ リサーチ・イン・モーション(RIM)のマイク・ラザリディス社長兼共同CEO
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 「BlackBerryアプリケーションを全世界に販売できる基盤を整備することを今日,発表する」。米カリフォルニアで開催中のBlackBerry Developer Conference 2008の基調講演で,2008年10月21日(米国時間),カナダリサーチ・イン・モーション(RIM)のマイク・ラザリディス社長兼共同CEOは,同社のアプリケーション流通戦略を語った。

 RIMが提供するのは「application storefront」と呼ぶサービスで,米アップルが提供するiPhoneおよびiPod touch用のアプリケーション販売サイト「App Store」とほぼ同様のもの。アプリケーションの価格は開発者が自由に決められる。グローバルな決済サービスであるPayPalと提携し,PayPal経由で支払えるようにする。2008年中に開発者からのアプリケーションの登録受付を開始し,2009年3月にサービスを開始する。

 このほか,携帯電話事業者が販売するソフトウエアの品ぞろえをカスタマイズできる「application center」という仕組みも用意する。販売したいアプリケーションのリストを携帯電話事業者が個別にカスタマイズできるという。「アプリケーションを購入すると携帯電話事業者から通話料金と一緒に請求されるようにする」(ラザリディス社長)。

 また,同氏は基調講演の冒頭に「BlackBerryはセキュリティ,信頼性,拡張性,管理性が必要な企業向けの製品というルーツを持ち,このことが今後コンシューマ向け製品を拡大していく上での強みになる。FAXやパソコンの例を考えれば分かるように,新しい技術は企業に入った後,コンシューマ向けで使われるようになるからだ」と述べ,iPhoneやAndroidへの対抗意識をのぞかせた。