米Yahoo!が米国時間2008年10月21日に発表した2008年第3四半期の決算は,売上高が17億8600万ドルで前年同期から1%の微増にとどまった。純利益は5400万ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.04ドル)となり,前年同期から64%落ち込んだ。同社はまた,人員削減を含む今後のリスト策についても触れた。

 同社は,第3四半期に開始した一連のコスト削減の取り組みにより,当期の調整後営業キャッシュ・フローが目標の中間値を超えたとしている。引き続き第4四半期に全従業員の10%以上を解雇する予定。さらに2009年も,新たなコスト削減策の実施を視野に入れ,コスト効率の向上を図るとしている。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,同社の9月末時点の従業員数は1万4300人だったので,第4四半期の削減対象は1430人以上にのぼる。

 第3四半期の営業利益は7000万ドルで,前年同期から53%減少した。これには,米Microsoftによる提案にからんで,米Googleとの提携を含む戦略的選択肢の検討に関して契約した社外アドバイザへの費用が含まれる。営業キャッシュ・フローは3億4700万ドルで,同24%減少した。

 提携企業に支払う手数料(TAC)を除いた売上高は13億2500万ドルで,前年同期と比べ3%増加した。

 マーケティング・サービス収入は15億6300万ドルで前年同期比1%増加。内訳は,傘下のサイトが10億200万ドル(前年同期比9%増),アフィリエイト・サイトが5億6100万ドル(同10%減)だった。会費による収入は2億2400万ドルで前年同期から横ばいとなった。

 米国における売上高は12億8000万ドルで,前年同期と比べ7%増加した。米国外の売上高は5億700万ドルで,同12%減少した。

[発表資料(PDF書類)]