写真 日本ヒューレット・パッカードの「HP 2133 Mini-Note PC」
写真 日本ヒューレット・パッカードの「HP 2133 Mini-Note PC」
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 日本ヒューレット・パッカードは2008年10月22日,同年6月に出荷開始したULCPC(超低価格パソコン)「HP 2133 Mini-Note PC」の価格改定を行った(関連記事)。HP 2133には,上位と下位の2モデルがあり,どちらも1万5120円の大幅な値下げ。下位モデルは約6万円が4万4730円に,上位モデルは約8万円が6万4680円になった。同社は,今回の価格改定でULCPC市場における国内シェアの拡大を目指すとしている。

 ULCPCに搭載されるCPUとしては,米Intel社が2008年6月に出荷開始した,低消費電力の割に性能が高いAtomプロセッサが主流になっている。HP 2133のC7-Mや,台湾ASUSTeK Computer社のULCPC「Eee PC」の一部に搭載されているCeleron Mなどは,消費者からAtomより“格下”に見られている。ASUSTeKは,2008年1月に出荷開始したCeleron M搭載のEee PCを同年8月に4万円台で販売していたが,同じCPUを搭載して外付けのハード・ディスクを追加したEee PCの新モデルを同年9月に3万円台で発売した。実質的な大幅値下げである。今回のHPによる価格改定は,こういった動きに影響されたものと見られる。

 なお,最近のULCPC市場では,メーカーの価格に対する敏感な動きが目立つ。例えば,東芝は2008年9月29日,ULCPCの「NB100」を発表し,同年10月下旬に7万円半ばで発売するとしていた(関連記事)。しかし,大手量販店による予約販売では,多くのショップが6万9800円で受注しており,発売前に値下げが行われた格好になっている。