仏Alcatel-Lucentは現地時間2008年10月20日,企業向けノート・パソコンにセキュリティ機能を付加するネットワーク・カード「OmniAccess 3500 Nonstop Laptop Guardian(OA3500 NLG)」の新版を発表した。従来のCDMAベースの第3世代携帯電話(3G)ネットワークに加え,次世代の高速3GネットワークであるGSM/HSPAネットワークにも対応する。

 OmniAccess 3500 NLGカードは,3Gネットワークを使って場所や時間にとらわれることなくノート・パソコンを管理・保護するためのもの。ノート・パソコンが紛失や盗難に遭った場合にも,データ漏えいのリスクを低減できる。カードを従業員のノート・パソコンに導入すれば,パソコン本体の電源が入っていなくても,企業がこれらのノート・パソコンにいつでもアクセスできるようになり,自動的にコンプライアンス・ポリシーを実行できるほか,ソフト更新が可能になる。米McAfeeの暗号化ソフト「McAfee Endpoint Encryption」をOmniAccess 3500 NLGカードに統合した製品も用意する。

 Alcatel-Lucentによれば,インターネットイニシアティブ(IIJ),シンガポールSingTel,ハンガリーMagyar Telekomの3社が,自社の高速HSPAモバイル・データ通信ネットワークの付加価値サービスとしてOA3500 NLGカードの提供を計画しているという。また,世界のディストリビュータや再販業者との提携を通じて提供地域を拡大していく計画である。

 ちなみに,Alcatel-Lucentが米国とドイツにおいて幹部クラスのIT,セキュリティ,コンプライアンスの意思決定者255人を対象にアンケート調査を実施したところ,回答者の76%が,紛失または盗難に遭ったノート・パソコンに対して「暗号化以外にも,GPSを使った追跡機能やデータ・アクセスをリモートで無効にする機能などで保護する必要がある」と答えたという。