携帯電話機メーカーのフィンランドNokiaは現地時間2008年10月16日,同年第3四半期の決算を発表した。売上高は122億ユーロで前年同期から5%減少,為替の影響を除いた実質ベースでは1%増となる。純利益は前年同期比30%減の10億8700万ユーロ,1株当たり利益は前年同期の40セントから28%減の29セントとなった。

 デバイスとサービス分野の売上高は86億ユーロで,前年同期から7%の減少(為替の影響を除いた場合は1%減),前期から1%減(同5%減)となった。このうちサービスとソフトウエア分野の売上高は1億1500万ユーロだった。

 今期の携帯端末市場全体の推定出荷台数は,前年同期から8%増の3億1000万台。Nokiaの携帯端末の出荷台数は1億1178万台で,前期から3%減少したが,前年同期からは5%増加した。Nokiaの推定市場シェアは38%となり,前年同期の39%からシェアが1ポイント低くなり,前期の40%からも2ポイント落とした。

 携帯端末の平均販売価格(ASP)は,低価格製品の割合が増加とドル安などの影響もあり,前期の74ユーロから72ユーロに低下した。

 Nokiaは,2008年第4四半期は携帯端末市場全体の出荷台数が増加すると予測しており,自社の市場シェアは今期と同水準またはわずかに拡大すると見込んでいる。