写真1●2台のプロジェクタを使って映像を投影するデモ
写真1●2台のプロジェクタを使って映像を投影するデモ
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写真2●実際は真ん中の人形の部分が重なっていることが分かる
写真2●実際は真ん中の人形の部分が重なっていることが分かる
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 ITpro EXPO 2008 Autumnのサイバネットテクノロジのブースでは,2台のプロジェクタを使って映像を投影するデモを実施している(写真1写真2)。これは,同社が開発した一つの映像ソースを複数のプロジェクタで表示する「Cyber Screen」という技術を利用したもの。

 同技術の最大の特徴は,映像が重なり合って明るく見える部分の輝度を補正できることである。これにより,複数のプロジェクタで投影しても,まるで一つのプロジェクタで投影しているように見せることができる。さらに,球面や円柱などの特殊な形状のスクリーンへの投影を可能にする映像補正技術も搭載されているという。

 Cyber Screenを利用するメリットは,比較的安価な小型プロジェクタを複数台使って,ハイビジョンなど解像度の高い映像を投影できること。また技術的には,最大8台までのプロジェクタをコントロールできるため,超横長あるいは超縦長のスクリーンにも映像を投影することが可能だという。

 サイバネットテクノロジは,博物館などでの利用を想定している。実際,「中国の兵馬俑博物館での利用実績がある」(説明員)。

 現在のところCyber Screenは,サーバー・システムとして個別に販売中。ただし,放送・映像機器を製造・販売するYEMエレテックスが,Cyber Screenを活用したアプライアンス機器の販売を2008年12月初旬に開始する予定である。ラインアップとしては,2台接続タイプの「SPS-M102」(仮称)と4台接続タイプの「SPS-M104」(同)の2機種を計画しており,販売価格は「SPS-M102で350万~400万程度で検討中」(説明員)としている。

■変更履歴
記事掲載当初,タイトルの社名を「サイバネット」としていましたが,別の会社と混同しやすいため「サイバネットテクノロジ」に修正いたしました。 [2008/10/17 18:30]