写真1◎シナリオエディタを使って,端末エミュレータの画面から取り込む表データの範囲
写真1◎シナリオエディタを使って,端末エミュレータの画面から取り込む表データの範囲
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写真2◎取り込んだ表データを出力させるために設計した画面
写真2◎取り込んだ表データを出力させるために設計した画面
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 富士通は10月15~17日に東京ビッグサイトで開催しているITpro EXPO 2008 Autumnで,メインフレーム資産を変更せずにオープン環境から利用するためのソフト製品「Interstage Host Access Service」(仮称)を参考出展している。メインフレーム上の業務システムを,WebブラウザやJavaを使った操作画面から呼び出すアプリケーションを簡単に作成できる。メインフレームとオープンシステムの間でデータを受け渡す入出力機能の開発にも利用できる。近日中に正式に発表する見込みだ。

 メインフレームで動く業務システムをパソコンなどから使う場合,端末エミュレータを介して接続したり,メインフレーム側のアプリケーションを改変する必要がある。Interstage Host Access Serviceを使えば,こうした改編なしにオープン環境から利用可能になる。同製品が動くサーバーがメインフレームとクライアント・パソコンの間に介在して,クライアントへの画面生成やデータの入出力を受け持つ。このため,メインフレーム側に手を加える必要はない。

 操作画面の開発を支援する機能として,「シナリオエディタ」を標準搭載する。この機能を使うとExcelのマクロ記録と同じ要領で,入力データや画面から出力されるデータや画面遷移といった端末エミュレータによる一連の操作履歴を記録できる。記録した結果を編集,修正,デバッグすることも可能だ。シナリオを適切に作成しておけば,端末エミュレータに表形式で出力されるデータや複数ページにまたがって出力されるデータも正しく取り込める(写真1写真2)。

 このシナリオに基づいて,オープン環境でメインフレームの業務システムを使うための操作画面を設計する。メインフレームに接続するためのJava APIを提供することで,自由度の高い画面設計を可能にしているという。

 操作画面の作成に加えて,メインフレームの業務システムとデータを受け渡す機能の開発にも利用できる。SOAPなどのWebサービスのプロトコルに対応しており,メインフレームの業務システムをWebサービスとして呼び出して利用することが可能だ。