NTTドコモ,ルネサス テクノロジ,富士通,シャープの4社は2008年10月16日,2010年第1四半期(1月~3月)をメドに携帯電話用チップ「SH-Mobile G4」およびその上で動作するドライバ,OS,ミドルウエアを共同開発すると発表した。チップからミドルウエアまでを一貫して作り上げることで,各社の開発コストを“割り勘”することが狙い。

 SH-Mobile G4の目玉は最大5.7Mビット/秒の上り通信が可能なHSUPA(high speed uplink packet access)とHD画質の動画処理,3Dグラフィックスをサポートすること。このほか,最大下り7.2Mビット/秒のHSDPA(high speed downlink packet access),W-CDMA,GSM/GPRS/EDGEの通信方式にも対応する。

 SH-Mobile G4の上で動作するOSやミドルウエアの開発では,Symbian OSベースのものを選択する。ただし,G4の前世代であるG3までで採用してきたSymbian OSベースのミドルウエア「MOAP(S)」を継続して利用するかは未定。

 今後,Symbian Foundationの動向を見ながら決定する模様だ(関連情報1)。また,「Linuxベースのプラットフォームのサポートも検討している」(NTTドコモ)という。Linuxをベースとする米グーグルの「Android」,大手携帯電話事業者や端末メーカーが参画するLiMo Foundationが開発中の「LiMo Platform」がその候補となりそうだ(関連情報2)。

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