拡張現実(AR)のデモ。パンフレットの右上にある白黒模様のマーカーによってシステムはパンフレットの平面の位置を認識する。一方,虫眼鏡のマーカーによってシステムは虫眼鏡の位置を認識できる。その後,虫眼鏡のレンズの部分に,用意しておいた画像を重ね合わせることで,画面では虫眼鏡がパンフレットを拡大しているように見せている。
拡張現実(AR)のデモ。パンフレットの右上にある白黒模様のマーカーによってシステムはパンフレットの平面の位置を認識する。一方,虫眼鏡のマーカーによってシステムは虫眼鏡の位置を認識できる。その後,虫眼鏡のレンズの部分に,用意しておいた画像を重ね合わせることで,画面では虫眼鏡がパンフレットを拡大しているように見せている。
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 大日本印刷(DNP)は開催中のITpro EXPO 2008 Autumn会場で,「拡張現実」(AR=Augmented Reality)のデモを披露している。ARは現実の映像にデジタル情報を重ね合わせる技術で昨今の話題。DNPのデモは,パンフレットをカメラで撮るとパンフレット上に付加情報がリアルタイムで描画されるというもの(写真)。

 ARには複数の実現手段がある。DNPが採用したのは最も一般的な手法で,白黒模様のマーカーを使う方法である。マーカーの位置をリアルタイムに認識し,マーカーの位置を基点としてデジタル情報を重ね合わせる。この部分のソフトウエアには独metaio社の技術を利用している。DNPとmetaioは2007年11月に提携していた。

 DNPの説明員によると「技術的には成熟している。商用化の話があれば是非」としている。