写真1●パソコンで入力したテキストをBluetoothで携帯電話へ送信
写真1●パソコンで入力したテキストをBluetoothで携帯電話へ送信
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写真2●パソコンから送信したテキストが携帯電話に表示される
写真2●パソコンから送信したテキストが携帯電話に表示される
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 KDDIはITpro EXPO 2008 Autumnで,携帯電話のBREW(Binary Runtime Environment for Wireless)アプリケーションとWindowsアプリケーションを連携させるデモを実演している。携帯電話とパソコンをBluetoothで接続し,データを送受信して連携させている。写真1写真2は,Windowsパソコンで入力したテキストを携帯電話に送信するアプリケーション。携帯電話のキーで長いテキストを入力するのは面倒だというユーザーを想定して開発したという。このほかにも,携帯電話への着信を感知し,発信者の属性データをWindowsのデスクトップに表示するアプリケーションなども用意している。

 KDDIでは,このアプリケーションを作成するために,Windows側でBluetoothを操作できるC言語用のライブラリを開発し,それを利用してアプリケーションを作成したという。同社FMC推進本部開発グループの池野潤一主任は,Windowsパソコンとの連携を模索し始めた理由として,BREWアプリケーション開発の難易度とコストを挙げる。「BREWはアプリケーションをC言語で作らなければならず,易しいとは言えない。そして,ARMプロセサ用コンパイラのコストも安くはない。一方,Windowsアプリケーションの開発者はかなり多い。彼らに開発してもらうことで,BREW携帯をより便利にできたらいい」と語る。

 現状では,Windows側のアプリケーションもC言語を使ってWin32 APIで開発しているが,企業向けの導入が期待できるようになれば,.NET Frameworkを使って開発できるような環境づくりも必要になるだろう,と池野主任は見ている。