米Adobe Systemsは米国時間2008年10月15日,Flashアプリケーション実行ソフトウエア「Flash Player 10」の正式版を公開した。カスタム・フィルタ,3Dエフェクト,テキスト処理,GPUハードウエア・アクセラレーションなどの機能を強化している。Windows版,Macintosh版,Linux版を同時に公開しており,同社Webサイトから無償でダウンロードできる。Solaris版は今年中に公開する予定。

 カスタム・フィルタでは,同社の映像加工ソフトウエア「After Effects」で使われているのと同じ「Pixel Bender」の技術を採用。動的でインタラクティブな効果を適用するためのカスタム・フィルタやエフェクトをサポートした。また,3Dエフェクトでは,2Dで作成したデザインを簡単に3Dに変換してアニメーションできる。

 テキスト処理では,縦書きへの対応など,テキストの配置や表示に関する柔軟性を高めたほか,デバイス・フォントでのアンチエイリアス,回転,スタイルなどへの対応も強化した。

 GPUハードウエア・アクセラレーションは,グラフィック・カードの処理能力を利用してブラウザへの描画を行うことで,ソフトウエアでの処理よりも高速化を実現した。このほか,オーディオ処理,描画用API,ファイルのアップロード/ダウンロード用APIなどの機能を強化している。

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