10月15日から始まったITpro EXPO 2008 Autumnで,KDDIは携帯電話機とパソコンを連動して活用する業務ソリューションを展示している。「これまでは安価な携帯電話機に業務アプリケーションを詰め込んで,多少使いづらくても全部携帯電話機で済ませるという考え方が主流だった。しかし10万円を切るノートパソコンが一般的になった現在,パソコンでやりやすい作業はパソコンで行い,トータルで作業効率が高まるようなソリューションが望ましい」(KDDIブースの説明員)という。FMC(fixed mobile convergence)ソリューションの一つに位置づけている。
ブースでは,携帯電話機とパソコンをBluetooth無線で接続し,それぞれの機器で得意とする作業を分担しながら一つの業務作業を行うソリューションの実演デモが行われている。例えば,顧客から携帯電話機にかかってきた問い合わせ電話に対して,番号通知機能で通知された電話番号をパソコンに転送し,対応中の顧客の基本情報やこれまでの対応履歴をパソコン画面に自動的に表示できる(写真1)。
ほかにも,携帯電話機の内蔵カメラで撮影した写真をいったんパソコンに転送し,パソコン側でメモの追加や画像編集を行った後にもう一度携帯電話機に戻したり,QRコードを使って注文商品の情報を携帯電話機のカメラで認識し,その情報を元にパソコンで注文伝票を作成するといったソリューションがデモされていた(写真2,写真3)。