写真●相互認証機能付き無線LANシステムの新製品「IPN-W500AP」
写真●相互認証機能付き無線LANシステムの新製品「IPN-W500AP」
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 2008年10月15日から開催中のITpro Expoで,トリニティーセキュリティーシステムズが相互認証機能付き無線LANシステム「IPNシリーズ」の新製品「IPN-W500AP」を実演展示している(写真)。

 IPNシリーズは,独自のワンタイム・パスワード相互認証方式「SAS-2」と標準の暗号方式「AES」を組み合わせて認証,暗号化を実現する無線LAN製品。すでに小規模な無線LANネットワークを構築するためのアクセス・ポイント「IPN-W120AP」と専用の無線LANアダプタ「IPN-W100CB」は出荷済みだ。今回,11月25日に発売する大規模ネットワーク向けのアクセス・ポイント「IPN-W500AP」を実演展示している。

 IPN-W500APは,複数台を同時運用して大規模無線LANネットワークを構築できるようにしている。そのために,(1)複数台のIPN-W500APを一度に設定するための「一括設定ツール」,(2)クライアント・パソコンが複数のIPN-W500AP配下を移動しながら使えるようにする「ローミング機能」,(3)有線LANの準備ができない場所にネットワークを広げるための「アクセス・ポイント間通信機能」――を追加した。いずれもこれまでのIPN-W120APでは実現できなかったものだ。

 IPNシリーズは,IEEE802.1Xのように特別な認証サーバーは不要。無線LANアクセス・ポイントに通信相手を登録しておけば,あとはやりとりするパケットごとに通信相手を認証する。同時に,パケットごとに暗号鍵を取り替えて暗号化する。

 同時に,専用無線LANアダプタなしでクライアントとして使えるノート・パソコンも展示している。当面は,東芝製で米アセロスの無線LANチップを搭載しているノート・パソコンが対象になる。

 IPN-W500APの価格は31万2900円。東芝製のノート・パソコンをIPNシリーズ対応にするための追加料金は,7800円程度になる見込みだという。