写真1●入退場システムを説明する図
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写真2●ブースでは動画でミラーサブキャリア方式を説明している
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 三菱電機は,UHF帯ICタグを活用した2つのシステムを15日から開催中の「ITpro EXPO 2008 Autumn」に参考出品している。
 
 1つ目が車両の入退場に活用したシステムである。これは,入退場ゲートにICタグの読み取り機を設置し,履歴を蓄積するシステム。蓄積した履歴は,パソコンで管理できる。工場などでの活用を見込んでいる。
  
 同社は,同様のシステムを提供中で,既に3月に三洋化成の工場に導入した実績がある。今回参考出展しているのは廉価版で,価格を大きく下げたことが特徴。従来は1500万円以上だったが,600万円からと価格に抑えた。読み取り機の数を減らしたり,ゲートの設備を簡略化した。入退場の履歴だけを管理したい顧客を対象とし,年度内の発売を目指している。

 もう1つが,走行中のフォークリフトに搭載されているICタグを数をカウントするシステムである。従来の方式では,時速5キロメートルで通過すると83%しか読み取れなかったが,ミラーサブキャリア方式と呼ぶ新方式の採用によって,読み取り精度を向上させた。従来は,正確な数を知るためには,フォークリフトを停止させる必要があったが,新方式では,時速10キロメートル以内であれば走行したままでも正確な数を読み取れる。新方式では,送信チャネルと応答チャネルを分離することによって電波干渉を回避しているという。既に実証実験を終えており,商品化を目指している。