写真●アジルネットワークスが展示中の「アジルケータイセントレックス」
写真●アジルネットワークスが展示中の「アジルケータイセントレックス」
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 IP電話サービスなどを手がけるアジルネットワークスは,東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2008 Autumn」で,内線電話システムの新製品を展示している(写真)。2008年10月14日に発表したばかりの「アジルケータイセントレックス」で,展示は今回が初めてとなる。

 アジルケータイセントレックスは,企業の内線電話網に携帯電話を参加できるようにする装置。PBX装置とBRI(Basic Rate Interface)で接続する一方で,外線とはBRIなどで接続する。PBXと外線の間に挟み込むように設置する格好だ。これにより,社外の携帯電話と社内の内線電話機が内線番号で発着信できるようになる。

 携帯電話での利用者は,携帯Webから使えるWebの電話帳に表示された内線番号をクリックする。そうすると,携帯のWeb画面でクリックした内線番号がアジルケータイセントレックスに通知され,同装置が携帯電話と内線電話機の両方に電話をかけて,両者をつなぐ。同装置は,通話履歴を確認したり通話を録音することも可能だ。

 つまりこの製品では,携帯電話から内線電話をかけても,コールバックであるため携帯側に通話料はかからない(Webの電話帳を使うパケット通信料は必要)。このため個人所有の携帯電話であっても,業務に利用しやすくなる。また,IP電話機やVoIP機能搭載携帯電話などは不要で,普通の内線電話機と普通の携帯電話端末で利用できる。

 同社のブースでは,内線電話機と携帯電話端末を使ったデモを体験できる。同社は,この製品を年内には発売したいとしている。価格は未定。ちなみに,このアジルケータイセントレックスの装置は,内部でAsteriskを使っているという。